夕方からは月に一度のメンタルクリニックの診察日でした。小学3年生の時からお世話になっている主治医は娘の特性を誰よりも理解してくれる頼りになる存在です。またギャグセンが高く毎回大笑いしてしまいます。娘は月イチの診察をとても楽しみにしていましたが、今回は私1人で病院に行きました。
診察室に入るといつもの笑顔で
「あれ?今日はお母さんお一人ですか?」
と聞かれました。
私は事件のことは各所でもう何度も説明しているので普通に話せるだろうと思っていたのですが、いざ先生の顔を見るとうまく話せなくて、言葉に詰まってしまいます。
「あの、同級生から苛めというか被害を…最悪な事に…」としどろもどろになる私。
いつもニコニコ顔の先生の顔つきが変わり
「性的な被害ですか?」
と聞かれました。
私は感情が抑えられなくなってまた泣いてしまった。先生は丁寧に話を聞いてくれましたが、静かな怒りが伝わってきました。
事件後の娘に過眠、微熱、蕁麻疹、下痢等の症状がある事、学校へ行ってないことや警察沙汰になった事で自責の感情がある事などを相談しました。
先生からは加害生徒との接触は避けるように、学校へ行くことを焦ってはいけない、とにかく今はゆっくり休ませて好きな事をさせる事が大切。
近々診察と心理のカウンセリングを受けるように言われました。
最後に「お母さんの対応は間違ってないです。
学校や加害者側は事を小さく収めようとしてくるでしょうが、なるべく大事にしたほうがいいです。
これは立派な犯罪ですので!」
と言われました。
先生から間違ってないと言ってもらえた事で心が少し楽になりました。